人生後半戦

いろいろ忘れっぽくなったので(笑)自分用の覚え書きとして記録しておきたい事を書いていきます。

2023年に読んで面白かった本ランキング

私は週に一冊は本を読む読書ラバーです。なんか…文章を読んでると心が落ち着くんですよね。

毎年Facebookに書いていた「今年読んで面白かった本2023」ランキングをこちらにも記載してみようと思います。

あくまでも今年私が読んだ本の中のランキングで今年出版されたものではありません。

 

🥇1位 相場英雄「震える牛

実際にあった食肉偽装事件とBSE問題、架空の殺人事件を絡めたミステリー小説。
主人公田川刑事の地道な捜査によって関わりのないと思われた人物同士が一頭の牛で繋がっていく瞬間は鳥肌モノにスリリング!
政治と警察と大企業の思惑が絡んでややこしいけど読み応えのある面白さでした!

実際の社会問題と架空の事件を絡めた田川刑事のシリーズは今年一番ハマって

・非正規雇用をテーマにした「ガラパゴス
・外国人技能実習生を扱った「アンダークラス
JR北海道の暗部を描いた「覇王の轍」

これらも読みましたが全部面白かったです。
JR北海道は後から興味本位で調べたけど、リアルにじゃんじゃん内部で人が死んでて恐怖。
現実が一番怖い。

🥈2位 植松三十里「帝国ホテル建築物語」

明治村にライトの帝国ホテルが移設されるという話(時の首相・佐藤栄作明治村の許可もなく勝手に外交中に約束しちゃった!)から始まり、時は遡って帝国ホテルが作られていく様子を描いた大河ドラマのような作品。

明治村の帝国ホテルが好きでよく写真を撮りに行っている友達の誕生日プレゼントの候補として、面白かったら買おうととりあえず自分で読んでみることにしたのですが…これが!すっごく面白かったです。

明治村が犬山にあって身近なことや、常滑の焼き物も(INAXは帝国ホテルのレンガを作るところから始まったメーカーでした!ワオ!)登場するので愛知県民には縁を感じやすいストーリーなのですが、それを抜きにしても一つの建物がまるで生き物のようにいろんな人の人生を巻き込んでいく様が圧巻でした。
明治村に何度も行っている人も、これを読んだらもう一度明治村フランク・ロイド・ライトの意匠を見てみたくなる事間違いなし!
でもライトみたいな天才肌の人とは絶対仕事したくないな〜

🥉3位 ジェフェリー・アッチャー「運命のコイン」

零戦下のソ連労働組合を作ろうとした父親がKGBに殺され、残されたずば抜けて頭の良い少年と料理人の母親が貨物に紛れてソ連からの亡命を決意。
アメリカ行きかイギリス行きの船に乗るかをコインで決め、それぞれの国で才能を活かして奮闘していく未来が並行して描かれる小説です。

2つの国で同時に物語が進むのでとにかく登場人物が多い!
個人的には最初はイギリスでの話が面白かったけど、アメリカに行った主人公がベトナム戦争に行くあたりからアメリカでの話がどんどん面白くなっていきました。
最後の終わり方もややこしくて最後の章だけ3〜4回読みました。
結末について誰かと話し合いたい!
ちなみに最後の一行は途中から予想してたのだけど、このせいでこの本はロシアでは出版されていないのでは?と思ってしまったよ〜。

こうして見ると今年は実社会の問題を絡めた作品をたくさん読んだように思います。

あと、ここには入れませんでしたが今週読み終わった「永遠についての証明」(岩井圭也著)もランキングに入れるか相当迷いました。



数学をテーマにした青春小説なのですが、数学の美しさを圧倒的文章力で感じさせてくれる一冊でした。
来年はこの方の作品を読み漁ろうと心に決めています。笑
来年もよき読書ライフが送れますように🌟